2011/10/08

世界から談合がなくなりますように (Sweetheart Contract - マガジン)

Magazine at Manchester Academy - 17th February 2009 by Kerry Burnout
Magazine at Manchester Academy - 17th February 2009, a photo by Kerry Burnout on Flickr.

ハワード・ディヴォート(Howard Devoto)さんは類まれな注意力をそなえていて、一般のソングライターなら気づかないようなことも見逃さず、曲の題材として積極的に取り上げます。1980年リリースのアルバム「正しい石けんの使い方 (The Correct Use of Soap)」に収録され、シングルカットされた「Sweetheart Contract」もそのひとつです。この曲で彼は談合の問題に真っ正面から取り組んでいます。

2009年のマガジン(Magazine)再結成ツアーでは、ダークでお洒落な4人組おねえさんバンド、イプソ・ファクト(Ipso Facto)のロウザリー・カニンガム(Rosalie Cunningham)さんがバッキング・ヴォーカルとして起用されました。この曲の冒頭でハワードさんは一旦舞台の袖に下がり、ロウザリーさんと手をつないで再登場します。曲の間も手はしっかり握ったまま離さず、1本のマイクで頬を寄せ合って歌います。談合というものがいかに逆らい難く、淫靡かつ邪悪な魅力で人を惹きつけるのか、これでよおくわかると思います。

ぼくらは工事現場の足場の下で、ソファに座ってコップ酒を飲んでいた
情報筋によると、ぼくらは監視されてるらしい - これが会議の内容

ぼくには学歴がある
ずっと長い時間、ぼくが仕切っていた

ぼくはたくさんの武器を手に入れた、しこたま手に入れた
「何より健康が一番」とだけ書かれた馴れ合い契約のおかげ

ぼくが優位だった
ずっと長い時間、ぼくが仕切っていた

ぼくは行きたいんだ、間違いの向こう側へ
ぼくはずっと、自分自身に苦痛を強いて、破滅を待ちのぞんできた

ぼくは保険金を手に入れた
ずっと長い時間、ぼくが仕切っていた

ぼくの特技は、自分の身とまわりで起きたこと、すべて忘れてしまえること
新聞が売れるようなものには、いつでも何でも賛成するのがぼくの流儀

ぼくには学歴がある
ずっと長い時間、ぼくが仕切っていた

ぼくが優位だった
ずっと長い時間、ぼくが仕切っていた

ぼくは保険金を手に入れた
ずっと長い時間、ぼくが仕切っていた

でもあれは返したほうがいいな
ぼくらのものじゃないから

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