英国传奇后朋乐队Gang of Four和AV大久保联合专场 |
ギャング・オブ・フォー(Gang of Four)は来週、東京で初めての単独ライヴをやることになってるんですが、来日を前に SoundCloud で 新曲「Broken Talk」が公開されました。
で、早速聴いてみたら、あれ?声が違う、一体誰が歌ってるの? よく見たら写真もジョン・キング(Jon King)じゃなく若いあんちゃんが写ってる! Featuring the vocals of John Gaoler って書いてある。ええっ、ジョン・キング脱退しちゃったの?いつ?みんな知ってた?来週ライヴなのにヴォーカルのジョン・キングがいないんだよ!
すぐにオフィシャルサイトへ行って何か情報がないか探したんだけど「印象的なリード・ヴォーカルは、1年以上ギャング・オブ・フォーとステージやスタジオ活動を共にしているジョン・ジェイラー(John Gaoler)によるもの」としか書かれてません。んー、ということはジョン・キングはもう1年くらい前に辞めていたみたい。
オリジナル・メンバーの4人が再結集して2005年にツアーを開始したときは、期待したんだけどなあ。ライヴの評判もすごく良かったし、アルバム「Return the Gift」は古い曲のセルフ・カバーばかりなのにちゃんと「2005年に聴くべき価値のある音」になっていたし、次はいよいよ新作だ! と思ってたんだけどなあ。
ツアーが一通り終わったらドラムのヒューゴが抜けて、新作がなかなか出ない状態が続いてベースのデイヴ・アレンも抜けて、代わりに若いドラマーとベーシストが加入して2011年にやっとニューアルバム「Content」が出たんだけど、その後ぱったり活動のニュースが途絶えたと思っていたら、ヴォーカルのジョン・キングも辞めてしまいました。ギャング・オブ・フォーのオリジナル・メンバーはついにアンディ・ギル(Andy Gill)ひとりだけになってしまいました。
それぞれのメンバー脱退の理由はわかんないんですけど、みんないいトシだし、やっぱお金の問題が大きいんじゃないかな。アンディ・ギルだけはプロデュースの仕事やスタジオの経営もしてるので何とか音楽で食いつなげてるのかもしれません。アンディのギターがまだ聴けるということだけでも有り難く思いましょう。
ということで気を取り直してさっきのオフィシャル・サイトの記事をよく読んでみると、日本に来る前の20日と21日、北京と上海でもライヴをやるって書いてあります。さらに中国のバンド AV 大久保と Re-TROS (Rebuilding The Rights of Statues) のメンバーがヴォーカルを担当して「Broken Talk」の中国語ヴァージョンをレコーディングしたなんて書かれています。
さらに調べてみたら Rebuilding The Rights of Statues はギャング・オブ・フォーの2011年ツアーでサポートを務めていて、AV大久保の方は昨年暮、アンディのプロデュースにより北京でレコーディングしていました。アンディ、中国バンドにすごく入れ込んでるのね。
若い人は知らないかもしれないけど、ギャング・オブ・フォーって名前は中国の四人組が由来なんですよ。その四人組が中国でライヴをやったり、中国のバンドを支援するようになったってのはものすごく21世紀だなあ。
まあ中国もがんばってるかもしれないけど、日本も負けてないよ。ギャング・オブ・フォー公式サイトのビデオページで紹介されてる日本のバンドがスカル・ムラティ。こういうのはほかの国の人たちには絶対真似できない。演奏、振り付け、選曲、会場、聴衆、すべてシブ過ぎ。
それからもうひとつ、SoundCloud のページをもう一度よく見てください。新曲「Broken Talk」はなんとライセンスがクリエイティヴ・コモンズ 3.0 Unported なんですよ。原著者のクレジットさえ表示すれば、コピーするのも演奏するのも二次著作物を作るのも自由。それが営利目的でもかまわないんです。
この曲だけなのか、それともアルバムのほかの曲にも同じライセンスが適用されるのかまだわかんないんですけど、英断です。アンディ・ギル、57歳。まだまだ茨の道を歩む気力は衰えていません。
ただ正直新曲の内容に関しては、アンディはともかくほかの若い3人のメンバー、もうちょっと何とか気合い入れて自分のオリジナリティ発揮しろよって思わなくもないんですが...。
(関連記事) 2005年、ギャング・オブ・フォー再結成時の泣ける話はこちら「Not Great Men」