2010/08/31

ジョニーおじさんの夏

How do I feel about this? by Zoonie
How do I feel about this?, a photo by Zoonie on Flickr.

もう9月になるというのに暑い日が続く毎日ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?オラはこないだ西町の西友でクーラーを買ってきました。もう大丈夫です。何も心配することはありません。

ところで今年の夏、元気な人といったら何といってもジョン・ライドン(John Lydon)おじさんです。昨年末、パブリック・イメージ・リミテッド(Public Image Ltd.)としての活動を再開、ツアーを始めたジョニーおじさんは、30数年になる芸能生活上、最も忙しく活動的な日々を過ごしているようです。

12月のイギリス7ヶ所での公演から始まり、4、5月は北米24ヶ所、7、8月はイギリスに戻って14ヶ所、この後もまだ各地のロックフェスなどへの出演が予定されています。

ジョニーおじさんとレコード会社(ヴァージン)との契約は一応続いているようなのですが、今回のツアーはレコード会社のサポート一切なし、自己資金でやっています。このため日本国内の音楽系サイトにはほとんどニュースが出ていません。ただマスコミの取材には超積極的に応じていて、今日現在オフィシャルサイトからリンクされている再結成後のインタビュー記事は既に99本にも及びます。

おじさんに対するヴァージンの放置プレイは昨日、今日始まったことじゃなくPILのデビューアルバム以来ずっと続いています。今回のPIL再始動に当たっては、メタルボックスを再発してツアーの資金に充てようと考えヴァージンに電話したそうです。けど案の定、ヴァージンからの返事はなく、悶々としていたところに運良くバターのCMへの出演依頼があり、これが大いウケて(CM放送後、85%の売り上げ増!)、ツアー資金の目処が立ったそうです。また、このツアーで稼いだお金はニューアルバムのレコーディングにつぎ込むと言ってます。

俺はバターという強力な武器を手に入れた。きみがパンにバターを厚く塗れば塗るほど、PILのニューアルバムリリースが近づく

ちなみにツアーが決まり、リハサールを開始して2週後、ジョニーおじさんに連絡もなしに突然ヴァージンからメタルボックスの再発がアナウンスされたそうです。

で、肝心の公演内容のほうですが、以前紹介したALiFE 2009などで聴ける通り、とおっても素晴しい! 毎回2時間以上ぶっ通し、こめかみの血管もぶち切れよとジョニーおじさんが吠え続けます。ルー・エドモンズ、ブルース・スミスに新加入のスコット・ファースが2010年のPILにふさわしいサウンドを作り上げています。YouTubeなどにも色々上がっているんですけど、5月のワシントン D.C.での公演が2時間まるごとMP3でダウンロードできるようになっているので、ぜひ聴いてください。それからニューヨーク公演観た人の感想文がなぜかJTBのブログに載ってます

今日31日、ジョニーおじさんは、イスラエルのテルアビブで開催されるフェスへ出演することになっています。最近ヨーロッパでは対パレスチナ政策を理由にイスラエルでの公演を拒否するミュージシャンが増えているようで、おじさんのところへも「イスラエルになんか行くな」という声がたくさんあったようです。

別に政府の政策云々で呼ばれたわけじゃない。普通にプロモーターからオファーがあったから行くんだ。俺はイスラエルで暮す普通の人のために行って歌うだけだ。制裁なんかで何も解決できやしない。単に人々を苦しめるだけだ。

今回のツアーのセットリストには「レリジョン(Religion)」と一緒にフォー・エンクローズド・ウォールズ(Four Enclose Walls)」も入っていて、毎回観客と一緒に「アァァァァッラァァァァアァァァァァ」と合唱してます。もちろん今日も間違いなく歌います。さすがジョニーおじさん、すげぇ。

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