ラベル David Bowie の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル David Bowie の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2011/07/26

アナログテレビ放送終了記念特別番組 TVC 15 - デイヴィッド・ボウイ

David Bowie "TVC 15" 45, 1975 by ocad123
David Bowie "TVC 15" 45, 1975, a photo by ocad123 on Flickr.

「もしもし」
「はい、こちら何とかサポートセンターです」
「テレビの番組が急に見れなくなってな、あんたんとこの番号が出てたんで電話したんだが」
「お使いのテレビは地デジ対応の機種でしょうか?」
「メーカーはナショナルだ、幸之助さんとこのテレビだ」
「ナショナルブランドのメーカー品ということですね。ええと、本日正午をもちましてですね、アナログテレビ放送が終了...」
「今日はテレビ休みか?」
「あっ、いいえそうではなくてですね、放送の方式が地上デジタル放送という...」
「むずかしいこと言われてもわからん。いつ直るんだ?」
「あのですね、新しいテレビに買い換えるか、別途地デジ対応のチューナーを購入いただきませんと...」
「テレビがこわれたのか?修理せんとだめか?」
「いいえテレビの故障ではなくてですね、古いテレビは今日から使えなくなったんです」
「なんでだ?こわれてもいないテレビが映らんなんて、そんなバカなことあるか!」
「いやわたくしどもも大変不本意なんですが、国で決めたことなので...」
「そんなバカなこと決めたのはどこのどいつだ?また民主党か?あいつだな、菅だな!」
「いやあれは政権が変わる前ですので、ええと首相は誰だったかな...よく変わるので...」
「あんたじゃいくら話してもラチがあかん。よし、わかった。慎太郎のとこへ電話して抗議する!」

という今日この頃ですが、みなさん地デジへの移行はお済みでしょうか?アナログテレビはずいぶん長いこと見てきたので、思い起こせば色々あるんですが、何といってもここで真っ先に取り上げなければならないのはデイヴィッド・ボウイ(David Bowie)さんのことでしょうね。

彼が1976年に主演した映画に「地球に落ちて来た男 (The Man Who Fell to Earth)」というのがありまして、彼はそこで知能は高いんだけどまるで体力のないやせっぽちの宇宙人を演じています。地球から遠く離れたその宇宙人の星がひどい干ばつに見舞われたため、彼は妻子を置いてひとり宇宙船に乗って地球へやってきます。地球に水がたくさんあることはテレビを見て知ったのです。だから彼は水とテレビが大好きです。でも地球へ来てみるとお水よりおいしいお酒というものがあることを知り、彼はお酒ばかり飲むようになってしまいます。彼は宇宙船を建設し、自分の星へ帰ろうとするのですが...というのがあらすじです。

次のビデオはアル中になった宇宙人がテレビを見るシーンです。彼は複数のテレビを一度に見られる能力を持っています。しかし彼は、彼の希望の象徴だったテレビが、結局自分の望んでいたものではなかったことに気付き、嘆き、絶望します。

「最近のテレビはおもしろくなくなった」という人がいますが、1976年だってテレビは別におもしろくなかったよ。ただ人はテレビの中にある世界、ブラウン管の中にひろがる世界にただ漠然と「もっと何かあるんじゃないか」というかすかな希望を持ってただけです。

この映画の撮影直後に作られたアルバムが「ステイション・トゥ・ステイション (Station to Station)」です。当初は映画のサウンドトラックに使うという話もあったようです。結局このアルバムの曲は映画には使われませんでしたが、ジャケットには映画のスチル写真(宇宙人が宇宙船の中に入るところ)が使われています。

で、このアルバムの中の一曲が人喰いテレビの歌「TVC 15」です。この曲に出てくる dream test baby という言葉の意味がわかんないという人が多いようなのでネタばらしすると、テレビのブラウン管のことを英語では TV Tube と言います。そんで、今でいう「体外受精」で生まれてくる子供のことを当時は「試験管ベビー (Test Tube Baby)」と呼んでおり、その是非がさかんに議論されていたんです。歌詞に直接 Tube という言葉は出てきませんが、当時の聴き手にとっては曲を聴いてすぐに連想するような言葉だったのです。あともうひとつ出てくる Rainbow という言葉、こっちは今でもたいていの人が見たことあるはず、放送終了後なんかに表示される色合わせ用のテストパターンのことです。あれが虹です。こっちはわかりますよね。

TVC 15 という名前についても書いておきます。昔のテレビはチャンネルを切り替えるスイッチがちょうど時計のように1から12までの数字が書かれたダイヤルの形をしていました。チャンネルは物理的に12個しかなかったのです。しかし TVC 15 はその名前からして15個のチャンネルがあるようです。つまり「ありえないチャンネルが映るテレビ」というわけです。

毎晩8時半か9時に起き出したら
それからずっとぼくは友達に夢中
立体音響、たくさんのチャンネル
立体映像、ぼくの友達 TVC 15

赤ちゃんを家に連れて来たんだけど
不機嫌な顔してぼーっと座ったままだった
ところがあの子、ぼくの TVC 15 を見るなり
消えちゃった
ハイハイして、中に入っちゃった
ハイハイして、中に入っちゃった
立体映像、ぼくの TVC 15
悪魔のような、ぼくの TVC 15

「ぼくの夢の試験管ベビーを返してください。あの子はぼくのお気に入りの番組なんです」
ぼくが毎晩前に座ってお祈りしても
立体映像の TVC 15 はまばたきもせず
ただじっとぼくのことを見つめてるだけ
でもいつの日か、画面のテストパターンの虹の道を飛び降りて
あの子に会って、一緒にときを過ごすんだ
立体映像、ぼくの TVC 15
あの子はこの中のどこかにいるはず
愛は空の上で視聴率を調べてるんだから
立体映像、ぼくの TVC 15

新方式に移行
放送開始

新方式に移行
放送開始

ぼくの TVC 15
ぼくの TVC 15

2011/04/10

それまでとはまったく違う世界 (ファイヴ・イヤーズ - デイヴィッド・ボウイ)

David Bowie - The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars (1972) by luna715
David Bowie - The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars (1972), a photo by luna715 on Flickr.

「ジギー・スターダスト・アンド・ザ・スパイダース・フロム・マーズの栄華と没落 (The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars)」というデイヴィッド・ボウイ(David Bowie)のアルバムがあります。1972年、今から40年近く前に発表された作品です。

アルバムはひとつのストーリーに沿って展開するいわゆるコンセプト・アルバムになっていて、人類の滅亡まであと5年という世界が描かれています。デイヴィッド・ボウイはその世界に突如彗星のように現れたロックスター、ジギー・スターダストを演じています。

今回紹介する「ファイヴ・イヤーズ(Five Years)」はこのアルバム冒頭を飾る曲です。あと5年しかないとニュースで報じられた直後の町の様子と、それを目にした青年(後のジギー・スターダスト)の心象風景が歌われています。

自分たちにはあと5年しか残されていない、それを知ったとき人はどうなるのか?世界はどうなるのか?日本に住む人の多くは今、これをかなり明確にイメージできる状態にあるのではないでしょうか?

絶望し途方に暮れる人がいます。お祈りをする人がいます。何を根拠に滅亡すると言うんだ、ちゃんとしたデータを示せ!と主張する人もいます。何とか対策を講じて滅亡を防ごうとがんばる人もいます。今がチャンスと株を買ったり売ったりに忙しい人もいます。今現在苦しみの真っただ中にいる人や5年を待たずに死んでしまう人もいます。

もしあと5年しか残っていないとしても、多くの人はその5年を生き続けるわけです。仕事をしたり、ごはんを食べたり、子供の面倒を見たりしなくちゃなりません。淡々と生活していくしかない。だけどそれまでとはまったく違う、そんな世界です。

広場を通り抜けると、たくさんの母親たちが泣いていた
ぼくらにはあと5年しか残されていない、そのニュースが報じられたところだった
ニュースキャスターの男は泣きながら、世界は間もなく滅びるのだと言った
その涙に濡れた顔を見て、嘘じゃないとわかった

電話やオペラハウスの音、大好きな曲のメロディーが聴こえた
少年たちや玩具や電気アイロンやテレビが見えた
身の回りのものをすべて覚えておかなくちゃならない気がして
ぜんぶ頭に押し込もうとして、ぼくの頭は破裂しそうになった
太った人、痩せた人、背の高い人、低い人
それからありとあらゆる無名な人、有名な人
ぼくは今まで、これほどたくさんの人を愛おしく感じたことはない

ぼくと同じくらいの年頃の少女が正気を失って、小さな子供たちを殴っていた
もし近くにいた黒人が止めなかったら、殺していたかもしれない
片腕の兵士が車のホイールをじっと見つめていた
ひとりの警官が跪き、牧師の足にキスをした
その光景を見た同性愛者が嘔吐した

ぼくがきみを見たのは、アイスクリームパーラーだったと思う
優雅にミルクセーキを飲みながら、笑い、元気に手を振る姿を
まさか自分がこんな風に歌われるなんて思ってもみなかったはず

2011/02/08

Pumpin' for Jill - イギー・ポップ

ケーブルテレビで Chuck を見てたら、チャックが昔の彼女ジルに会いに行く話のバックでイギー・ポップ(Iggy Pop)の「Pumpin' for Jill」がかかってた。おおう、なかなか渋い曲見つけてきたな。アルバム「Party (1981)」に収録されている曲だよ。

みんな俺のことカス扱いするけど
ジルがいるから
俺はスタンドで働き、車にガソリンを入れてる
.....
この曲を
きみが聴くことがあるかな

という感じのストレートかつ下半身ネタを抑えたワーキングクラス・ラブソングです。曲を通じて「ふぃーーーん」と鳴り続けるリードギターはデイヴィッド・ボウイ(David Bowie)の「Heroes」からいただいてきました。この時期の曲は最近のライブではほとんどやらないし一般に評価が低いんだけど、ほかにもいい曲がたくさんあるんだよ。

YouTube にはこの頃のライブ映像も上がっていました。イギーが黒のミニスカートにガーターベルトの姿で登場します。うしろでリズムギターを弾いてるのは、カルロス・アロマー(Carlos Alomar)です。「Pumpin' for Jill」はアンコールの2曲目、一番最後で歌われています。

2005/07/31

A New Career in a New Town - デイヴィッド・ボウイ

リバーサイドタウン多摩川。

多摩川の下流ほぼ全域におよぶ広大な住宅地。ちきゅうにやさしいエコな人々の住む町。夏場は背丈の高い雑草に隠れてしまうためわかりにくいが、実際には見た目の倍以上の住宅が存在する。写真は六郷橋付近の区画。住宅地としての歴史は多摩ニュータウンなんかよりずっとずっと古く縄文時代に起源を発している。ときどき多摩川の増水により区画整理が問答無用で実施される。住人も一緒に整理されることがあるらしい。

オラねえ、この風景を見るといつも頭の中で A New Career in a New Town が流れ出すの。

2005/03/11

たかこちゃんと労働市場の流動性 (All The Madmen - デイヴィッド・ボウイ)

今日は朝起きた瞬間から脳内でデイヴィッド・ボウイ(David Bowie)の「All the Madmen」が

だいあふただい ぴぽぽぽぽぽぽ ぜいせんまいふれんざうぇい ぴぽぽぽぽぽぽぽ

とリピートしていて昼になってもまだ鳴り止まないのだ。言うまでもなく、たかこちゃんのリコーダ奏法はこのぴぽぽぽぽぽぽの影響下にある。「All The Madmen」が彼女のリコーダを通じて日本の労働市場、ひいては経済全体の中長期的なパフォーマンスに与えた影響ははかり知れない。

2004/12/24

The Heart's Filthy Lesson - デイヴィッド・ボウイ

今夜はクリスマス・イブだ。ムラコーは今夜イタリア人のおねえさんとデートする。おねえさんは23歳らしい。職業はカメラマンらしい。なぜか絨毯も販売しているらしい。セルシオを乗りまわしているらしい。つまりカタギのおねえさんじゃないらしい。さすがムラコー。

2004/07/12

デビッド・ボウイ 大暴落 岐路に立つアイドル債

5月のニュースでこんなのがあった。レコード会社の言いなりにならず自分のやりたいようにやるなら、当然こうやって資金も自分で調達しなくちゃならない。

心筋梗塞ったら一般的には立派な重病だけど、ゆっくり寝てられそうにないね。

2004/07/09

Bowie in emergency heart surgery

ボウイが先日「肩が痛え」ってツアーを中止したけど、原因は心筋梗塞だったらしい。肩や背中が痛いと思ったら実は心臓だったというケースは多いんだよね。

2004/05/07

Bowie cancels gig after death

東スポみたいな見出し。

追記

後から見出しが Crew member dies at Bowie concert に修正されてた。

2004/05/06

David はデビットじゃありません

TeX や Linux をどう発音するかはよく話題になるのに David の発音が話題にならないのはなぜだ?どう聴いてもデイヴィッドでしょ。デイビッドも許そう。でもデヴィッドやデビッドは認めたくない。そこを100歩譲るとしても デビット だけは堪忍してください。

デイヴィッド・ボウイの「ロウ(Low)」のプロデューサーはブライアン・イーノじゃありません

トニ・ヴィスコンティ(Tony Visconti)です。デイヴィッド・ボウイ(David Bowie)のベルリン三部作、全部トニのプロデュースです。最もイーノ色の強いロジャー(Lodger)ですら、プロデュースはやっぱりトニです。ああ、ちゃんとジャケットに Tony Visconti と書いてあるのになぜ読んでもらえないの?可哀想なトニ。

はてなキーワードの記述、間違ってます。アカウントを持ってる人、誰かトニに代わって修正してあげてください。

ちなみボウイ作品でブライアン・イーノ(Brian Eno)がプロデューサとして参加してるのは唯一アウトサイド(1. Outside)のみ。どうせみんな知らねえだろ。近年、最も売れなかったアルバムだ。

2004/04/26

ボウイ様が「俺の曲を使って新たな曲を作れ!」ってさ

やっぱ世界中の人々が長年に渡って大量のお金をつぎ込んだロックンロール・スター様たちは皆、最後にこれくらいやって世間に恩返ししてもらいたいね。

あれだよ。1970年代あたりに活躍した大スターたちが、もうあと10年もせずに続々引退し始めるでしょ。今50代から60くらいの人たち。彼らはワカゾーと違って、著作権管理も自分の会社でやってたりするから、自分の作品に大きな権限を持ってる。「自分が死んだ後も自分の作品が人々の中に生き続けるようにするにはどうしたらいいのかなあ。そのまま残して、親類縁者に相続争いをさせるだけってのはおもしろくないなあ。いっそのこと...」って考える人がたくさん出てくるよ、きっと。

早くそうなればいいなあ。

2004/03/03

Life On Mars? - デイヴィッド・ボウイ

火星にかつて大量の水があったことはほぼ間違いない。そうですか。それは素晴しい。

ところで、昨日予告していてた「火星に関する重大発表」というやつが気になるんですが、まだですか?

2003/12/16

マブダチふところ 角刈りパンツ

やはりオラの立場上(何の?)、くまうたにはひとことふれておかねばなるまい。

なんのかんの言っても、ジェネラティブ・ミュージック業界の商業的成功例として世界初です。ジョン・ケージ、スティーブ・ライヒ、ブライアン・イーノ、ウィリアム・バロウズ、デイヴィッド・ボウイという人たちですら成し得なかった快挙です。今のところまだ音楽的には「お遊び」というエクスキューズなしに成立するレベルではないですけど、聴き手の側にもこうしたものを受け入れる準備が整いつつあることを示しています。

さて、ここで問題です。くまとあなたが共同で作った音楽の著作権はどうなるのでしょう?もしすごい曲ができちゃって、本当にヒットしちゃったらどうします?

ちなみにタイトルはここから(売り上げ5.8万枚)。