Wild Man Single - released 11 October |
こないだ「早くてもあと3年は出ないぞ!」と書いたばかりですが、ケイト・ブッシュ(Kate Bush)のニューアルバム「50 Words For Snow」が来月21日にリリースされます。先行リリースのシングル「Wild Man」はダウンロード版のみですが既に発売されています。
オラの名誉のために言っておくと、これ絶対「ディレクターズ・カット」出すときにはもうほとんど出来上がってたんだと思うぞ。そうじゃなければケイトが年に2枚のアルバムなんてあり得ない。きっとケイトが「新作と昔の曲を録り直したのでアルバム2枚分あるのだけど、また2枚組で出すのがいいかしら?」なんて言うのを聞いた EMI の担当者が「いやいや、そんなもったいないことを!ダメです!分けて別々に出しましょう。新作のほうは雪とか冬のイメージだから、リリースを遅らせてクリスマスにしましょう。今年のクリスマス前に一大キャンペーンを打ちます!これで私の暮れのボーナスも安泰です!」なんて言ったんだと思う。絶対そうに決まってる。
ということで2005年以来の待望の新曲「Wild Man」は雪男へのラブソングです。YouTube にアップされている Radio Edit は途中で唐突にちょん切れてるような印象を受けますが、その通りです。フルバージョンを聴きたい人はアルバムのリリースを待つなんて呑気なことをしていてはいけません。日本の iTunes Store でも DRM なしで売ってます。
もうすぐ手稲山にも雪が降ります。
人は、あなたをケモノと呼んでいる。カンチェンジュンガの悪魔。ワイルド・マン。忌わしき雪男。
テントの中に横たわっていると、あなたの泣く声が聞こえてくる。山中にこだまする孤独な声。
ラクパ峠を通ったとき、何かが岩の上から飛び降りた。遠い昔、ガロ丘陵地帯でディプ・マラクが、雪の上に足あとをみつけた。
ダージリンの学校の校長が、タボチェ修道院の近くであなたを見かけた。雪の上で遊んでいるところを。ドアをドンドンと叩いた後、あなたは屋根の上にのぼっていった。世界の屋根の上に。それからツツジの木を引き抜いて、走り去っていった。
あなたのことを知りたがっている人たちがいる。あなたを捕まえ、そして殺してしまうでしょう。
逃げて。逃げて。逃げて。
ラクパ峠を通ったとき、何かが岩の上から飛び降りた。遠い昔、ガロ丘陵地帯でディプ・マラクが、雪の上に足あとをみつけた。
わたしたちは、雪の上にあなたの足あとをみつけた。そして、すべて掃き消した。
アンナプルナのシェルパからチンハイのリンポシェに至るまで誰もが、カイラス山からヒマーチャル・プラデーシュまでのすべての羊飼いが、雪の上の足跡を見ている。
あなたはラングールなんかじゃなく、大きなヒグマでもない。あなたはワイルド・マン。
ロンブク氷河で、溺死したあなたを見たという人がいる。あなたを捕らえたがってる人たちがいる。あなたはケモノなんかじゃない。ラマ僧たちの言う通り、あなたはケモノなんかじゃない。