Bosnian Rainbows - Torn Maps |
オマー・ロドリゲス・ロペス(Omar Rodríguez-López)率いるニュー・バンド、ボウズニアン・レインボウズ(Bosnian Rainbows)のデビュー・シングル「Torn Maps」がリリースされました。ただしダウンロード販売のみ、Bandcamp で販売しています。値段は「1ドル+このバンドに期待するあなたの気持ち」です。ファイルのフォーマットは MP3 のほかにも AAC、Ogg Vorbis、ALAC、FLAC と各種取り揃えてございます。
昨年12月に東京と大阪でおこなわれたライヴは観客はあまり多く集まらなかったみたいですが、観に行った人たちの間では「オマー、ノリノリ、見違えるよう」「あのヴォーカルの女の子すごい、一体何者?」と大評判になってます。
奇しくもボウズニアン・レインボウズのシングル発表と前後して、セドリック(Cedric Bixler-Zavala)がマーズ・ヴォルタ(The Mars Volta)からの脱退を Twitter 上で表明、ファンが悲鳴を上げることになりました。
セドリックの発言は傍から見ると、マーズ・ヴォルタの活動再開のためオマーが戻ってくるのを待ってたのに、待ち惚けくらってブチ切れたって感じです。この件に関してオマー側からの声明は現時点でまだありませんが、昨年10月におこなわれたオマーのインタビューを読むと、今の彼が求めているのは「今までとはまったく違うバンドのカタチ」なんだというのがよくわかります。
テリには間違いなく彼女自身のオリジナリティがあり、優れた曲を作る才能がある。ぼくがやりたかったのはそうした才能を一つのバンドに結集させることなんだ。メンバーの全員、誰もが作曲し、曲作りに貢献するバンドだよ。誰もが作曲できて、誰もがプロデュースできて、誰もがエンジニアとしての技術も持っていることが基本。レコーディングの流れも知っていて、スタジオやプロダクションに関する知識も必要になる。ぼくがボウズニアン・レインボウズにこの3人を選んだ理由はそれだよ。3人ともバンド・リーダーとしてやってきた経験があるからね。
ぼくはディアントニに言ったんだ「なあ、一緒にやらないか。自分の好きなようにやっていいからさ。ただシンバルは必要ないんだ」って。普通のドラマーならビビるところだけど、ディアントニはぼくに向かってこう返事したんだ。「シンバル無しで俺にタムだけ叩けってこと?でも俺、もうタムも叩きたくないんだ。」って。シンバルもタムも無し、ぼくはそりゃいいねって答えた。ほとんどの人は知らないことだけど、ディアントニは世界最高のドラマーであるだけじゃなく、実は素晴しいキーボード・プレイヤーであり、コンポーザーでもあるんだ。ぼくは彼にメロディを弾いてもらいたかったんだ。すると彼の方から「俺がタムや打楽器的なパートをメロディと一緒にキーボードで弾くってのはどうかな?」って提案してきたんだ。自分ひとりで考えていたんじゃ思いつかないような素晴しいアイディアが、こうやってグループでやってるときには生まれるもんなんだよ。
ぼくらは絶えることのないイマジネーションを生み出す力を生まれながらに持ち備えているんだけど、それを常に生かすよう努力し続けなくちゃならないんだ。だって近い将来その想像力を奪われ、個性のないインターネット・スターバックス文化に征服されてしまうかもしれない、ぼくらはそんな時代に生きてるんだからさ。
Omar Rodriguez Lopez Group Feat. Teri Gender Bender: London - Live Review
上記発言のディアントニ(Deantoni Parks)に関するくだり、何を言ってるのかわからない人はビデオをご覧ください。ディアントニはボウズニアン・レインボウズでドラムを叩きながらキーボードを弾いてるんです。
マーズ・ヴォルタのファンには申し訳ないけど、オラは今ボウズニアン・レインボウズが聴きたい! アルバムの発売はまだしばらく先になるみたいだけど。