2011/01/23

エゾシカ問題を考える (Smash - ワイアー)

(ベン・ライナス似の)歴史の教師が言った。

「北海道に暮らす私たちにとって、野生動物との共存、特にエゾシカの頭数増大問題は避けて通ることができません。3時間目は体育館に集まってください。みんなで一緒にこの問題を考えましょう!」

体育館へ行くと、ステージに教師が4人、ギターやベースを持って立っていた。

(ベン・ライナス似の)歴史の教師が言った。

「わたしは昨日、車で石北峠を通ったとき、エゾシカを轢いてしまいました。」

それからおもむろに、ギターをかき鳴らしてこんな歌を歌い出した。

あいつが言っていたのを思い出した
「おれたちみんな擂り潰したジャガイモとパンみたいにぐちゃぐちゃなるんだ!」
不意に起こる衝突、()き殺された動物の怒り
舗装道路のトラウマ、車による虐殺

あいつが訴えていたのを思い出した
「血と唾液がべっとり残るんだ!」
毛皮と内臓とストーンチップと染み
内側の車線にはバラバラになった骨が転がる

あいつの言ってたことを思い出した
「カッとなったときは十まで数えろ!」
超ウルトラ激しい怒り
超ウルトラ激しい怒り

あいつの言ってたことを思い出した
「カッとなったときは十まで数えろ!」
超ウルトラ激しい怒り
超ウルトラ激しい怒り

昨日の森に注意しろ
高速道路の向う側
遠く彼方に
鹿が歩いていくのが見えたところだ

新作「Red Barked Tree」を引っさげ、ワイアー(Wire)の先生たちはツアーを開始しました。上の動画は年明け一発目、ロンドンの Rough Trade East ショップで開催されたギグです。今までツアーのギターはマーガレット先生(Margaret Fiedler-McGinnis)が担当だったのですが、今回はマット先生(Matt Simms)が臨時教員として参加しています。先生たちは今オーストラリアにいて、これから4月までに全部で16ヶ国まわるそうです。