PIL shot at Fun Fun Fun Fest 2012 by Dj Linda Lovely on Flickr. |
PiL の北米ツアーは11月3日の Fun Fun Fun Festival で無事終了しました。1ヶ月足らずの間に20ヶ所、連日2時間前後のライヴという超ハード・スケジュールなのに、ツアー直前にジョン・ライドンが風邪をひくというアクシデントが発生、途中で声が出なくなるんじゃないかとすごく心配したんですが、取り越し苦労でした。
ライヴの合間にインタビュー、テレビ出演やらサイン会の数々をこなした上、日を追うに連れて疲れが出てくるどころか、ますます声の出が良くなるというジョニーの超人ぶりを思い知らされました。何で、どうやって、どこからあんな声出てくるの?
残念ながら今年のツアーはこれで終了。日本へは来られませんでした。でも日本だけじゃなく、ドイツやオーストラリア、南米なんか日本以上に長い間ツアーで行ってないから、また来年すぐに動き出してくれるはずです。
もうしばらくレコードや CD で我慢しましょう。ところで PiL の最新シングル「Reggie Song / Out of the Woods」はもう手に入れた?残念ながら国内盤の発売はないけど、輸入盤ショップや Amazon などで簡単に手に入ります。シングルとは言っても CD だとオマケでライヴが5曲も入ってるから、長さはアルバム並みの46分もあります。
そのほかにもネットで観られる/聴ける公式ライヴ音源がいくつか公開されているのでご紹介します。
- Xfm Sessions
- 7月にロンドンのラジオ局 Xfm で放送されたスタジオ・ライヴ。
- PUBLIC IMAGE LTD PERFORMS IN THE CURRENT STUDIO
- 10月にミネソタのラジオ局 The Current で放送されたスタジオ・ライヴ
- PiL Live @ The Knitting Factory Reno
- 10月27日、ネバダ州レノ The Knitting Factory からリアルタイムでストリーミング放送されたライヴ映像。映像はピンボケですが音はバッチリで約2時間のライブ丸ごと観られます。
それから次の来日ライヴへ向けて、ジョニーからライヴの心得。
20年間休んで何をしてたんだって?何も休んじゃいない。レコード会社に破産状態に追い込まれていたんだよ。連中は俺が唯一、最も得意とすること、曲を書くことと人前でパフォーマンスする機会を俺から奪ったんだ。
ただの偏屈オヤジとしてのカムバックしたって意味はない。俺は自分が心から愛してる人間のために、人間の歌を歌いたかったんだ。俺は憎しみをいつまでも腹に抱えてるようなタイプの人間じゃない。そんな人間になるのはまっぴらだ。
俺はたとえ相手が大嫌いな人間だろうと、良く観察してそいつの良い所を見つけ出せる。それが俺のやり方だ。そうやって生きてきたんだ。たくさんの人間が憎悪で人生を腐らせるのをイヤというほど見てきた。時間とエネルギーを絶えずほかの人間を憎むことに費してると、やがて自分で自分を憎むハメになる。別に説教したいわけじゃない。だが俺はそうやって努力しながら生きてるんだ。
ライヴでは思う存分楽しんでくれ。自分自身を満喫するんだ。サウンドにふさわしい自由なダンスというものを理解して、カラダとアタマを解放するんだ。バンドと観客が一緒になって作り上げる最高の空間、この上ない快感だぜ。
俺は PiL を何よりも愛してる。俺たちは2時間目いっぱい、手抜きなしでプレイする。俺たちはみんなを解放するためにステージに立ってるんだ。アイルランド人の宴会とレイヴ・パーティとトルコ人の結婚式とギリシャ人結婚披露宴、そんなのを全部一緒に開くみたいなもんだ。俺たちの音楽は色んなものの融合物だ。俺はこと音楽に関してはチャレンジ精神が旺盛なんだ。恐れることなく突き進む。インプロヴィゼーションが溢れる一方で、ダンサブルでもある。PiL は常に形を変え続けるんだ。
PiL のギグが終わるとみんな楽しそうに笑顔で帰るんだぜ。本当だよ。