Viv Albertine, a photo by Man Alive! on Flickr. |
クリスマスソング第二弾です。今日はヴィヴ・アルバーティン(Viv Albertine)の「Home Sweet Home (at Christmas)」をご紹介します。
ヴィヴ・アルバーティンと言えばもちろん、あのスリッツ(The Slits)のオリジナルメンバーのヴィヴです。あまり知られていませんが、2008年のスリッツ再結成には、当初ヴィヴも参加していました。
テッサ(Tessa Pollitt)が「またバンドで一緒に演りましょうよ」って言ってきたの。「でも、4ヶ月練習して曲を全部思い出さなくちゃダメよ」って。私、25年の間、一度もギターにさわってなかったのよ! それで近所のあんちゃんからフェンダー・スクワイアを買って、キッチンのテーブルにすわって練習を始めたの。そしたらダンナが「頭おかしくなったのか?いったい何をやってるんだ?」って。でも前にも同じことがあったのよ。スリッツを始めた頃、仲良くしてた友達が「ヴィヴ、あなたにギターなんか弾けるわけないでしょ。止めて何かほかのことをしなさいよ。」って。今になって、昔とまったく同じことを言われたわけ。冗談じゃないわ。あなたたち、私を見くびらないで。
February 25th, 2010 - thequietus.com
ということで、小学生の娘を持つ50代既婚女性として、スリッツの活動を再開したヴィヴですが、Ladyfest など数回のギグに参加しただけでスリッツを脱退してしまいます。理由は「かつてのスリッツの曲、そして現在のアリの曲が、今の自分にはしっくりこない」ということでした。
(スリッツを脱退したのは「Shoplifting」みたいな曲を演るのがイヤだったんですか?という質問に対し)
それもあるわね。「Shoplifting」は特に恥かしい(笑)。でもプレイ自体はいいのよ。自分の演奏したギターパートは大好き。我ながら素晴しいと思う。ギターはいいんだけど、あの歌詞を今、自分が歌うということにしっくり来なかったの。それにセットリストの半分はアリ(Ari Up)の新曲で、アリの曲にも共感できなかった。私は彼女のバックバンドのメンバーじゃないのよ。
January 13th, 2010 - www.pennyblackmusic.co.uk
その後、ヴィヴ・アルバーティンはソロアーティストとしての道を歩み始めました。で、本題の「ホーム・スウィート・ホーム(アット・クリスマス)」です。
これ元は「Confessions of a MILF」というタイトルで、あちこちのライブで演奏されています。自虐ネタで、YouTube に上がってる映像を見ると、タイトルを紹介するところで必ず笑い声が上がります。演奏はこれ以上ヨレようがないというくらいヨレヨレです。
ヨレヨレのミックスはデニス・ボーヴェル(Dennis Bovell)が担当しています。キーボードを弾いているのは UK 音楽サイト The Quietus のライターで、Typical Girls: The Story of the Slitsを書くことによりスリッツ再結成のきっかけを作った Zoe Street Howe です。ヨレヨレのドラムは何でこんなところにいるんでしょう、ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレーター(Van Der Graaf Generator)のガイ・エヴァンス(Guy Evans)が叩いてます。
MP3 ファイルは このページ一番下にある欄にメールアドレスを入力すると、無料ダウンロード用のリンクが送られてくるようになっています。ヨレヨレの曲なので「ああ、ヨレヨレだなあ。どうしてこんなにヨレヨレなんだろう。」と聴いているうち、あなたもヨレヨレになるかもしれません。