2012/06/21

そうだ、子どもたちと一緒にバンドをやればいいじゃないか! (Forever - Haim)

Haim
Haim, a photo by hobogirl923 on Flickr.

先日の話の続きです。

えっと、前回の話で何を書こうとしたかというと、ミュージシャンというのが以前みたいに儲かる商売じゃなくなってきた今、ライヴを中心に食っていこうとすれば、伝統的な家族を中心にした旅芸人の一座みたいのに戻っていくのがひとつのテじゃないかと思うんですよ。

コンスタントにライヴを続けてくってことは、要するに年中旅してるってことです。ステージをやって、車や飛行機に乗って、ステージをやって、また移動してという生活が延々続きます。バンドのメンバーがずっと顔をつき合わせてると、お互いの嫌なところも色々見えてきます。気候や食べ物がコロコロ変わる環境では、健康管理も難しくなってきます。実際、ツアーに明け暮れる毎日が嫌でバンドを脱退したとか、メンバー間のムードが険悪になって解散したという話はいくらでもあります。

一方、伝統的な旅芸人というのは、生活の前提が旅であり家族が基本構成になっています。旅が生活であり、旅の中でお互いの芸を長期的な視点で伸ばしていく人たちです。血を分けあった家族なら、お互いの性格や良いところ、悪いところも最初からよくわかっています。喧嘩したいときには思いっきり喧嘩できます。また身のまわりのことを分担したり、具合が悪くなればお互い面倒を見たり、ステージ以外の生活でお互いを助け合うことも当たり前です。赤の他人同士が集まって作ったバンドで、こうした関係を築くのは、そう簡単なことではありません。

またレコードや CD が音楽産業の中心となっていたここ数十年忘れられがちだったことですが、音楽ライヴのパフォーマーに必要なのは、音楽的才能や演奏テクニックだけではなく、ステージ上で観る人を魅き付ける技術も必要です。それは話し方や声の出し方や、時間的、空間的、人的な押したり引いたりの間合いです。こうしたものは、もちろん個人の才能も必要としますが、ステージの場数をこなすことで獲得する技術でもあります。伝統芸能では年端もいかない子どものうちからステージに立たせることが珍しくありません。それは「パフォーマーは観客によって鍛えられる」ことの重要さを長年の経験から知っているからです。ステージの繰り返しの中で、次の世代の才能を育てていくのが旅芸人のやり方です。

ということで、21世紀、これからのライヴ音楽は再び旅芸人一座の時代が来る。そんな気配を感じさせる家族バンドが色々登場しています。たとえば Kitty, Daisy & Lewis、あるいは First Aid Kit などがありますが、最近一番の注目のバンドは以前もここで紹介した Haim です。

LA 出身のハイム家三姉妹のバンドなんですが、元々はRockinhaim という家族バンドだったんですよ。

ギターを弾き始めたのは7歳くらいのとき。ママはアコースティック・ギターが弾けたので、ビートルズやジョニ・ミッチェルの曲をたくさん教えてくれたの。ママはずっとジョニ・ミッチェルみたいになりたかったの。でも生活のためにその夢をあきらめなくちゃならなかったみたい。だからその夢を私たちにかなえてほしかったんだと思う。私たち小さな頃からパパとママと一緒に家族でバンドを組んでいたのよ。その前に両親は別の夫婦と一緒に Boomerang という名前のバンドをやっていたんだけど、解散しちゃったの。パパはよほどショックだったらしく、一時はもう誰ともバンドをやりたくないと思ってたみたいなんだけど、ある日「そうだ、子どもたちと一緒にバンドをやればいいじゃない か!」って思い付いたみたい。それで私たちは町のチャリティや子ども病院、お祭りなんかで古いポップスやロックを演奏するようになったわけ。

DISCOVERY: HAIM

家族バンドとしての活動は10年にも及んだそうですが、姉妹は成長するに連れ て、単なるアマチュアのコピーバンドとしての自分たちに飽き足らなくなって きました。

私たちは自分たちでオリジナルの曲を書き始め、新しいドラマーを入れようって決めたの。「パパ、ごめんなさい。私たちは、同じ年頃のドラマーと一緒にやるべきだと思うの」って。パパはわかってくれたわ。だけど今でもすごく申し訳なく思ってる。

Haim, the hot new folk/R&B trio

こうして三姉妹は新たなドラマーを加え、4年ほど前に Haim が誕生しました。ハイムの現在のメンバーを紹介しておきましょう。ベース担当の長女エスティは24歳、ギターの次女ダニエルは22歳、キーボードやギターを担当する三女のアラナは19歳です。唯一の男性で家族外のメンバーはドラムのダッシュ・ハットン君です。

Haim の音を聴いてまず驚くのは、そのライヴでのしっかりした演奏力とコンビネーションの素晴らしさです。さすが子どもの頃からステージに立ってきただけあります。ライヴならではのエネルギッシュな歌や演奏をしながらも、「バンドとしての音」を聴かせる、観客を楽しませることを忘れません。またひとつの曲の中でリードヴォーカルがダニエルからアラナに、さらにエスティへと入れ替わったりするんですが、その呼吸、間合いが絶妙なんです。赤の他人が集まって数年一緒にやっただけでは、なかなか実現できるものではありません。

Haim は SXSW でのステージが話題になり、イギリスなど他の国からも声がかかるようになって、現在はイギリスでミニツアーを行っています。デビュー EP 「Forever」は iTunes などでダウンロード販売されている(UK のストアのみ)ほか、7月初めに限定盤のアナログ10インチが発売されることになっています。

全国の音楽好きのお父さん、お母さんたち、どう?子どもたちと一緒にバンドをやってみては?旅芸人になりませんか?

Haim にはオフィシャルなプロモーションビデオもあるんですが、やっぱライヴの方がお勧め。圧倒的にかっこいい。

(さらに「ロックのステージが伝統芸能になる日」へつづく)

2012/06/14

レコード業界の不振について素人が勝手に考える

Juke box
Juke box, a photo by evikk on Flickr.

その昔ロックスターというのは、何の元手もない若者が一躍大金持ちになる代表的な手段でした。もちろん今でもそういう例がなくはないのですが、レディー・ガガとか世界でもごくごく限られた一部の例に過ぎず、昔から元々高くなかった確率がさらに低くなっています。けっこう名の知られたバンドやミュージシャンでも、実は食うや食わずという例が多いようです。

原因は、最近流行りの言葉で言うコモディティ化ってやつでしょうね。今から35年前、国内盤レコード1枚の値段は2,500円でした。今の CD と値段変わりません。当時は高級品だったんです。当然たくさん売れると儲かりました。

それからレコードというのは大きくて場所を取ります。スペースに限りのあるレコード・ショップの店頭にはそんなにたくさん置いておけません。だからひとつのバンドやアーティストの全カタログがお店に揃ってることはなく、最近出た一部のレコードしかないというのが当たり前でした。比較的どのレコードも入手し易いのはビートルズくらいでした。店頭にあるレコードが少ないということはつまり、競争が今よりはるかに少なかったわけです。一旦売れセンのモードに入ると選択肢が少い分、加速し易かったのです。

CD が一般に普及したのは1980年代中頃からです。レコードに比べて小さいので、当然お店にたくさん置けます。CD の新譜がどんどんリリースされるのと並行して、レコード時代に廃盤になっていたものが再リリースされるようになりました。ちょっと大きな CD ショップへ行けば、主なアーティストの新譜、旧譜が全部揃ってるのは当たり前になりました。音楽好きは、それまで聴きたくてもなかなか手に入らなかったものが手軽に聴けるようになって喜んだものです。この時期、店頭に置かれるタイトル数はどんどん増えましたが、それに連れてみんながたくさん CD を買うようになったので、アーティストやレコード会社はとても潤ったのです。それが1990年代中頃まで続き、日本でもたくさんのプロのバンドやミュージシャンが生まれました。

でも人間誰でも一日は24時間、音楽を聴く時間は限られますから、出せば出すだけどんどん CD の売り上げが増えるわけではありません。ですからレコード会社の売り上げは当然頭打ちになります。

さらにここ10年ほどで iTunes Store など、音楽がデータとしてダウンロード販売されるようになってきました。この販売方法は店舗スペースを必要としませんから、販売タイトル数に物理的な制約はほぼありません。もう廃盤で入手できなくなることはありません。どんなマイナーなものであろうと、あらゆるアーティストの過去から現在までの作品すべてが(理論的には)揃います。1930年代にハイチの伝統音楽をフィールド・レコーディングした10枚組レコードみたいな、かつては日本で3人くらいしか買わなかったようなものが、誰でもいつでも簡単に入手できるようになりました。個人で入手できる音楽の選択肢が爆発的に増えたのです。

一方でデジタル録音技術も普及、低価格化したため、自宅で一人でアルバムを作ることさえ可能になりました。このため新しい作品をリリースするアーティストも爆発的に増えています。こうして競争は極限まで激化し、キャリアの長いアーティストなどは、ニューアルバムを売るために、過去の自分の作品と競争しなければならないハメにまでなっています。

多少アルバムや曲がヒットしたところで、アルバム販売だけではろくに食っていけない。あるいは今は大丈夫でも、来年はどうなるかわからないというのが現在の音楽アーティストの状況です。ひと頃、あるバンドのメンバーが別のアーティストと組んで作品をリリースするというコラボ物が流行しましたが、これは「作品ひとつ当りの収入が減ってるので、数出して勝負するしかあるまい」ってことなんだと思います。

ただコラボ物やリミックス物を連発したところで、聴く方はすぐに飽きてしまいます。ちゃんとした作品を作りたいアーティストはもちろん、そんな水で薄めるみたいなやり方はしたくないでしょう。そんな真面目なアーティストたちは今、どうやって食っていってるのかといえばライヴです。

ある程度知名度があるバンドなら、コンスタントにライヴ回数を重ねていくのが一番確実に収入が得られるのです。ここでよく取り上げる PiL なんかその良い例です。ジョン・ライドンはあまり分析的に物を考えるタイプの人ではありませんから、自分にできることを手探りで試していった結果、現在のライヴ中心のバンド運営体制になったのだと思います。

昔、羽振りが良かった頃のレコード会社はレコードや CD を売るために、様々な媒体に広告を出したり、ライヴツアーの資金を拠出したりしていました。ところが今のレコード会社にそんな余裕はありません。広告は最低限で、ごく一部のアーティストだけ。それどころか、アーティストに対する支払いが滞ってるなんて話もあちこちで聞かれる始末です。

PiL の場合、(たぶん過去のツアーやレコーディング費用の)借金がレコード会社に残っており、20年間新作を出せなければ、ツアーもできない座敷牢状態が続いていました。その状況を脱するため、2009年、ジョンはバターの CM で得た出演料を元手に、バンド・メンバーや会場を確保、イギリス国内で7回のライヴを開催、成功させました。

さらにそこで得た収益を元に本格的なツアーを開始、2010年から2011年にかけて合計61回のライヴで世界各地で開催しました。この結果、レコード会社に借金を返済して縁を切り、自前のレーベルからニューアルバムをリリースすることができたわけです。

この間、レコード会社から PiL に対しては、何のサポートもありませんでした。その代わり、ジョンはテレビ、ラジオ、ネット等あらゆるメディアの取材を積極的に受けて、自ら宣伝に奔走しました。2009年後半から2011年にかけて彼が受けたインタビューは、現在ネット上で確認できるものだけでも174本に及びます。結果的に、今やレコード会社の宣伝に一切頼らずとも世界的なツアーは可能で、充分な収益を上げられるということを証明してみせたわけです。

そしてレコーディングの費用まで確保して、この5月下旬、ついに20年ぶりのニューアルバム「This is PiL」をリリースしました。独立レーベル PiL Official にはバンドメンバー以外には数名しかスタッフがいないそうです。当然自前の配給網もありません。ですが、ディストリビューションは各国の配給会社と個々に契約することで、逆にコストをかけずに運営できます。ニューアルバムのリリースに当たってもやはり、ジョンは自ら宣伝に奔走しました。余分なお金はないため、広告を打つことができなかったためです。結果はイギリスのアルバム・チャートで見事に初登場35位を獲得、従来の形のレコード会社はもはや必要ではないということを、やはりここでも実証してみせたのです。

こうした音楽業界の状況について、実は1996年時点で既に経済学者のポール・クルーグマンが予見し「有名人経済」と名付けています

ということで、これからのバンド運営について話は続くんですが、本当は PiL じゃなくて Haim について書こうと思ったんですよ。話の枕が長くなっちゃったので、稿を改めて書くことにします。

(「そうだ、子どもたちと一緒にバンドをやればいいじゃないか!」へつづく)

2012/06/11

俺がここにいるだろ。見えないのか? (This is PiL - パブリック・イメージ・リミテッド)

Rolling The Ball 絵: ジョン・ライドン

PiL のニューアルバム「This is PiL」が発売されてそろそろ2週間になります。みなさん、もうお買い求めになられたでしょうか?「DVD 付きの限定盤待ちで、まだ届いてないんだよ」という人も多いみたいですね。何だかディストリビューションやってる会社が限定盤の出荷をミスって流通が混乱してるという噂もあるんですが、大丈夫、もうすぐちゃんと届きますから、もう少しだけ辛抱しましょう。

ただ老婆心からアドバイスさせていただきますと、アルバムだけで64分に及ぶ大作です。アナログだと2枚組で、中身の濃ゆい12曲がみっしり詰まっています。一度聴き終えると、またすぐに繰り返し聴きたくなります。この上さらに2時間半のライヴを丸ごと収録した DVD まで届いたら大変ですよ。寝てるヒマなくなってしまいますよ。とりあえず単体の CD かレコードを先に買って、ゆっくり味わいながら DVD を待った方がいいと思うけどなあ。

そうすると CD がダブっちゃう?それも心配ありません。だって聴けばほかの知らない人に「いいから、一度黙って聴いてみな!」って絶対 CD を押し付けたくなりますから。2、3枚くらい余計に手元に置いといても無駄になることはありません。

さて、今回のアルバムは何度かここにも書いた通り、イギリスはコッツウォルズの田舎のスタジオで6週間かけてレコーディングされたものです。ジョン・ライドンはインタビューでしきりに「納屋で羊と一緒に録音した」なんて言ってますが、本気にする人がいるといけないので一応説明しておきますと、使ったのはスティーヴ・ウィンウッド所有の Wincraft Music Studios という石造りの納屋を改造したスタジオです。アルバムを通じて聴こえるライヴな感じの残響音は、このスタジオの石壁によって生み出されたものです。ただし羊に囲まれていたのはホントです。「One Drop」のプロモーション・ビデオでスタジオや周囲の風景が見られます。

俺たちにふさわしいスタジオだよ。似合わないって?本当のことを言えば、予算の都合もあって、見つけた中で一番安く使えるスタジオがあそこだったんだ。スティーヴィ・ウィンウッドが所有してる羊の国のど真ん中にある納屋みたいな建物さ。ヤッホー、羊たち!

蓋を開けてみると、これが最高だったんだよ、何しろそのスタジオにはジム(James Towler)っていうすげえエンジニアがいたんだ。俺がずっと音楽に関して言い続けてきたこと、俺たちがずっと言ってきたことを、彼はちゃんと理解していた。マイクがちゃんとセットしてあってすぐに使えるようになってるから、俺たちはリハーサルをして、ジャムって、あとは録音するだけでいいレコードが仕上がる。いちいち細かな指示をする必要なんてない。最高のスタジオだよ。曲のほとんどはライヴ形式で録音したんだ。

PiL のメンバーはお互い複雑に影響し合い、いわばパッションのトレードで成り立ってる。ペンと紙で書くだけのものとはわけが違う。俺たちにはゆっくり新曲のリハーサルをする時間なんてなかったし、一旦レコーディングに入ればハードワークになるってことが分かっていた。だが俺たちはお互い人間としてよく分かり合ってるから、そんなことは問題にならない。だからほかのメンバーが即興で演奏するその場で、それに合わせて詞を書くことができる。

俺達のやる即興というのは、膨大な考えを様々な作品に注ぎ込む作業なんだ。6ヶ月に及ぶ集中的なツアーを終えると、脳味噌が「また何か新しいことをやらなくちゃならない」って状態になるんだ。

でき上がったアルバムは、ちょっとラフに聴こえるなって自分でも思う。だがそういう作品なんだ。俺たちは完全に働き過ぎの状態だった。毎晩、毎晩、連日毎回、2時間半のギグを続けていて、俺の声も枯れ気味だった。けど俺たちは望んでそうしたのさ。過労状態でそりゃつらいさ。だがハードワークは素晴しいものを産み出すんだぜ。

俺がピアノの前に座って、歌のインストラクターと一緒にド、レ、ミ、ファ、ソーなんてやるわけないだろ。そんなんでろくなものはできない。

すげえ大変な道のりだったよ。だがもう解決したんだ。俺たちはツアーをすることで、バンドとして生き残るために必要な金を作ることができた。うれしいことに、俺たちはそうやって生き残れたんだ。メジャー・レーベルの足枷や束縛から逃れられて本当にうれしい。俺は20年間金がなくて、ツアーもできなければ、レコードも作れない、何ひとつできない状態だった。多少の金を稼いでも、レコード会社への借金返済に消えていたんだ。だからメジャー・レーベルがどんどん没落してうれしいよ。自業自得だ。

John Lydon interview – the long version

アルバムを聴いてまず印象に残るのが、新メンバー、スコット・ファースの弾くぶ厚いベースの音です。人によっては「あれ?Metal Box?」と思うかもしれませんが、よく聴いてください。Metal Box とはまた質感が全然違います。ベースの音色も曲ごとに多様で、何というか、アルバムを通じてこれまでのPiL にはなかった暖かでハッピーな感触を、彼のベースが醸し出しています。

スコッティは初日からバンドにしっくりと馴染んでいた。彼が最初にネットで送ってきたのは、コワ面のフーリガン風スキンヘッドの写真だったんだ(笑)。思わず吹き出してしまったよ。彼の経歴がまた多岐に渡っていて傑作だった。スティーヴ・ウィンウッドと一緒にやっていたと思えば、次はすぐにスパイス・ガールズのツアー・バンドに切り替わるんだぜ。俺たちと一緒にやっていけるオープンな心の持ち主だと思ったね。

Interview: John Lydon

信頼できるメンバーやスタッフと共に、約2年に渡るツアーでオーディエンスから大きな力を得て、経済的な問題もクリア、ニューアルバムを引っ提げて新たなツアーに出るジョン・ライドンはこれまで以上にパワフルでポジティヴです。なんだか最近は「熱血」という言葉が似合うようになってきました。そうです。パンクとは熱血で真っ直ぐなことなんです。This is PiL!

Q: パンクはまだ生きてると思いますか?

俺がここにいるだろ。見えないのか?

John Lydon talks PiL, Sex Pistols, Green Day and the Olympic Games

(2012/06/12 追記) ジャケットの動物は毛刈りの途中で逃げ出した羊かと思ってたんですが、正しくはバッファローだそうです。ジョンが新しく始めたビデオ・ブログ、ロリポップ・ブログでそう言ってました。

2012/06/01

シド・ヴィシャスのオリジナルはシド・バレットだ!

Hamster by turquoise field
Hamster, a photo by turquoise field on Flickr.

PiL 20年ぶりのニューアルバム「This is PiL」が先月、無事リリースされました。長いこと待った甲斐のあるすばらしい作品で、書きたいことが色々たくさんあるんですが、ここはあわてず落ち着いて、新作については1曲ずつ徐々に書いていきたいと思います。なので、今日のところは新作とは直接関係のない軽いネタ。

ジョン・ライドンが友人のジョン・ビヴァリーにつけたあだ名、シド・ヴィシャスというのが、実は彼が飼っていたハムスターの名前だったというのはファンの間ではよく知られている話で、彼の自伝「No Irish, No Blacks, No Dogs」にも書かれています。ところが今年4月になって、新たな事実が判明しました。この話にはまだ続きがあったのです。

NME 4月14日号にジョン・ライドンとザ・ホラーズ(The Horrors)のリース・ウェッブ(Rhys Webb)の対談記事が掲載されました。ジョンとリースは和気藹々と音楽談義に花を咲かせているのですが、そこでこんな話をしています。

リース「シド・バレット時代のピンク・フロイドは聴いたことあります?好きですか?ファースト・アルバムは素晴らしいですよ。」

ジョン「好きだよ。シド・バレットといえば、彼がオリジナルのシド・ヴィシャスなんだ。彼のニックネームだったんだよ。それで俺は彼にちなんで、ペットのハムスターに同じ名前をつけた。シド・ヴィシャス2号さ。その後やってきたのがジョン・ビヴァリー、彼がシド・ヴィシャス3号になった。つまりシドは良き先人たちが連なる、由緒正しい名前を引き継いだんだよ。」

NME April 14, 2012

シド・バレットがシド・ヴィシャスというあだ名でまわりから呼ばれていたのか、それともジョンが勝手に名付けてそう呼んでいたのかは分かりませんが、とにかくピストルズのシドは三代目だそうです。

あとジョンは「I Hate Pink Floyd (ピンク・フロイドなんて大嫌いだ)」と胸に書かれた T シャツを着ていたのがきっかけでピストルズにスカウトされた経緯があって、本当にそうだと思ってる人が今でも多いのですが、上記の通りそんなことはありません。ピンク・フロイドは大好きだそうです。ジョンはデイヴ・ギルモアとも親交があって、2007年のインタビューではこんなことを言ってました。

(デイヴ・ギルモアは)すごくいいやつだよ。去年、LA でギグをやるから Dark Side Of The Moon の曲を何か歌ってくれないかって話があったんだ。ディスカバリー・チャンネルの虫のドキュメンタリー(John Lydon's Mega Bugs)の仕事とぶつかっていなければ、ぜひやりたかったんだけどさ。"I Hate Pink Floyd" に関する話には笑っちゃうよ。あれをマジに受け止めている奴は考えを改めたほうがいい。俺はシド・バレット、彼がオリジナルのシド・ヴィシャスなんだけど、彼のいた初期のピンク・フロイドが大好きなんだ。もちろん70年代のいくつかの作品も大好きさ。俺が嫌いだったのは、ピンク・フロイドを神のようにして崇めて、批判なんか許さないって態度を取っていた連中のほうさ。もうひとつおもしろい話があるんだよ。俺の弟がトリントン・パークにある学校に通ってるんだけど、そこの美術の教師がなんとロジャー・ウォーターズのヨメさんなんだよ! 世界は狭いよな。もちろんその女性が嘘をついていなければの話だけどさ... そうだよ、あいつら実はいんちきヒッピーなんだ!

Uncut Magazine, December 2007

昔のジョン・ライドンは他のアーティストやバンドなどの影響をめったに口にしないことで有名だったのですが、ここ5年ほど様子が変わってきて、好きなバンドや曲名をどんどん明かすようになっています。上記の対談でもほかに、ホークウィンド、ドクター・フィールグッド、ジェイムズ・ブラウン、ビージーズなどの名前が挙がってます。

現在イギリス BBC では、パンク35周年記念として Punk Britannia というテレビ、ラジオを合体させたシリーズ企画をやってるんですが、本日その第一弾、6 Music ラジオの番組 Playlist でジョン・ライドンの番組が放送されました。ジョンが DJ を勤め、1時間に渡って自分のお気に入りの曲をかけまくる番組です。今日かかったのは以下の20曲です。

  1. Jim Reeves - Welcome To My World
  2. Audience - Eye to Eye
  3. ABBA - Fernando
  4. Bonzo Dog Doo-Dah Band - Canyons of Your Mind
  5. Bee Gees - New York Mining Disaster
  6. Pete Seeger - Little Boxes
  7. Petula Clark - Downtown
  8. Noël Coward - Mrs. Worthington
  9. Johnny Cash - A Boy Named Sue
  10. Captain Beefheart and His Magic Band - Moonlight on Vermont
  11. Public Image Ltd. - Deeper Water
  12. Soggy Bottom Boys - Man of Constant Sorrow
  13. Patsy Cline - I Fall to Pieces
  14. T.Rex - Cadillac
  15. T.Rex - Life's a Gas
  16. Edgar Broughton Band - Gone Blue
  17. Black Sabbath - Paranoid
  18. Count Five - Psychotic Reaction
  19. Alice Cooper - I'm Eighteen
  20. Édith Piaf - No Regrets

このリストを見て「ええーっ、何これ?」と思う人、「あー、やっぱし」と思う人、「えーん、知らない曲ばっかし」と嘆く人、人によって感想は色々でしょうが、どれもジョンお勧めの曲です。6 Music の Web サイトで4週間聴けるようになってますので、この週末、ゆっくりとお楽しみください。

ところで Edgar Broughton Band の Gone Blue という曲はこの放送で初めて聴いたんですが、これひょっとして Poptones の元ネタ?

なおジョンのこの番組は続きの Part 2があり、6月3日、日本時間の夜8時から放送の予定です。

2012/05/13

[母の日特別企画] みんなに安らかな死がもたらされんことを (Death Disco - パブリック・イメージ・リミテッド)

Death Disco - 「母ちゃんと俺」 絵: ジョン・ライドン

ニューアルバム「This Is PiL」の発売があと2週間ちょっとに迫ってまいりましたがみなさんいかがお過ごしでしょうか?そんな時期に何で「Death Disco」みたいな古い曲を持ち出すんだよ、と思う方も多いと思いますが、いや母の日なんだからさ、書きたいことがあるんだよ、だから書かせてくれよ。ニューアルバムや新曲のことはまた後で色々書くからさ。

「Death Disco」は1979年6月に PiL 2枚目のシングルとして発表された曲で、同じ曲のミックス違いは後に「Swan Lake」というタイトルで「Metal Box/Second Editon」にも収録されています。家を揺らすようなぶんぶん超低音ベースと70年代末のディスコビートの上で、ギターが執拗に「白鳥の湖」のフレーズを繰り返す中、ジョン・ライドンが泣き叫ぶように歌う曲です。この曲は当時、癌で死を目前にした母親のためにジョンが書いた曲として知られています。

癌になった母ちゃんがさ、自分のために曲を何か書いてくれって言ったんだ。それで書いた曲が「Death Disco」なんだ。母ちゃんはすごくおもしろい曲だって言ってくれた。うちの家族ってそんな感じなんだよ。母ちゃんはどんな深刻な状況でもユーモアを忘れないんだ。

(「Plastic Box」ライナーノーツ)

この母親にして、この子あり。死を目前にした母ちゃんを前にこうゆう曲を作る息子も息子なら、おそらくそれを心から喜んでいたであろう母ちゃんも母ちゃんです。

発表当時、この曲はイギリスのシングルチャートで20位まで上がりました。何せ内容が内容ですから拍手喝采で迎えられたわけではなく、みんな部屋に籠って暗い顔して聴いてたはずです。またこの当時の PiL はライヴ自体数えるほどしかやってませんから、人前で演奏されることがあまりなかったわけです。

2009年、ジョンが活動を停止していた PiL を復活させるにあたり、その大きな動機となったのはこの曲を歌うことでした。

俺は様々な感情を声にして吐き出すことができる。俺たちが演奏する「Death Disco」のような曲は、いんちきくさい絵空事でもなければ、他愛のないポップソングでもない。両親が死んだときに感じた心の底からの怒りであり、悲しみなんだ。俺の母親はずっと前に死んだ。あの曲は癌で死を前にした母親のために頼まれて作った曲だ。親父も去年死んだ。俺には今、ステージの上で吐き出さなきゃならないものがあるんだ。あの曲が今でも俺の胸をめちゃめちゃに掻きむしっているんだ。

John Lydon - Red Terror

「Death Disco」は弔いのディスコ・ソングです。もちろん人は普通、葬式で騒いで踊ったりしません。でも亡くなったのが本当にあなたにとってかけがえのない人だったら?同じ思いを抱く人たちが集まったなら、それぞれの感情を吐き出して一緒に踊ることも許されるのでは?

再始動した PiL を迎えたのはそんな光景でした。観客たちはジョンと一緒になって感情を吐き出し、踊りまくります。「Death Disco」が作られてから30年、やっとこの曲が演奏されるにふさわしい場所が地上に現れたわけです。

力を貸してくれてお前らにはすごく感謝してるよ。こんな風に楽しめるなんて変だよな、これは死を歌った曲なのにさ。でもこれこそがアイルランド風の楽しみ方ってやつかもしれないな。ありがとう、感謝する。みんなに安らかな死がもたらされんことを!

Public Image Ltd live at Heaven: 'Lock up your children'

目を見つめる
言葉で言えることなんて何もない
目がそう言っていた
最後の力が尽きようとしている

もう望みはない
最後の力が尽きようとしている
目を見つめる
目を見つめる
どうしてなのか
決っしてわからない

沈黙して何も語らない目
沈黙して何も語らない目
どうしてなのか、わからない
これが過去のこととなってしまうまでは
決っしてわからない
沈黙して何も語らない目

目の中に見えたもの
目の中に見えたもの
もう望みはない
最後の力が尽きようとしている
彼女がゆっくりと死んでいくのを見つめているだけ
ベッドの上で息を詰まらせ
花が朽ち果てていく
目の中に見えたもの
ある一日の終わり
できることは沈黙だけ

目を見つめる
目を見つめる
目を見つめる
俺の目で見つめる
言葉でなんか、何も言い表わせない
言葉でなんか、何も言い表わせない

2012/05/07

「This Is PiL」のリリース情報&がんばれ EMI Music Japan (の PiL 担当者)!

PiL のニューアルバム「This Is PiL」リリースに関する詳細が公式サイトで発表されましたので、今まで断片的に書いてきた内容を改めて整理してお知らせします。

まずリリースの日ですが、イギリスでは5月28日となっています。日本での輸入盤発売は Amazon Japan の場合、現時点で5月29日と記載されているので、イギリスとほぼ変わりないタイミングで入手できる見通しです。なお EMI Music Japan から国内盤の発売がアナウンスされていますが、こちらは7月4日と発表されています。

リリースの媒体は CD、レコード、ダウンロード販売の3種類です。レコードは2枚組となります。ダウンロード販売は iTunes Store と Amazon MP3 で提供されるということなので、日本でも購入できるのは間違いないと思いますが、国内盤の発売に合わせて7月になってしまう可能性もあります。

「PiL 聴くならアナログしかないだろ! アナログで決まり!!」と既に予約を済ませた方が少なくないと思いますが、ちょっと注意、CD には通常盤のほかに DVD 付きの限定盤があるんです。4月2日にロンドンのクラブ Heaven でおこなわれた2時間半に渡るライブの模様を丸々収録した DVD で、その名も「There Is A PiL In Heaven」です。収録されるのは以下の16曲です。

  1. Deeper Water
  2. This Is Not A Love Song
  3. Albatross
  4. Reggie Song
  5. Disappointed
  6. Warrior
  7. Religion
  8. USLS1
  9. Death Disco
  10. Flowers of Romance
  11. Lollipop Opera
  12. Bags / Chant
  13. Out of the Woods
  14. One Drop
  15. Rise
  16. Open Up

コアな PiL ファンならアナログだけでなく、DVD 付きの CD も買わざるを得ません。仕方ないので余った CD は近所の PiL を聴いたことない少年、少女に渡して無理矢理聴かせましょう。

ただしこの DVD はイギリス向けのため PAL 方式なんです。パソコンの DVD プレイヤーで再生する分には問題ありませんが、テレビにつなぐタイプの国産 DVD プレイヤーの大半では再生できないので注意してください。PAL から NTSC への変換機能を備えたプレイヤーを別途用意する必要があります。

(2012/07/16 追記) UK 盤の DVD もリージョン・フリー NTSC で再生可能なものと判明しました。

ひょっとしたら国内盤でも DVD 付きの限定盤がリリースされるかもしれないのですが、今のところまだ EMI Music Japan からの発表はなく何とも言えません。ファンからすると「国内盤の発表を待った挙句、結局 DVD 付きの発売はなし、イギリス盤も売り切れなんてことになったらどうしよう」なのでつらいところです。

昨年の PiL 来日のときは、EMI Music Japan の人がんばってくれたんですよ。世界中で PiL のバックカタログの大半が廃盤となっていた中、来日に合わせて日本独自に全アルバムをリマスターして一斉再発売するという快挙を成し遂げてくれました。さらにこれがきっかけで、同じリマスター音源を元にイギリスを始め世界各国でもバックカタログの再発が実現しました。

普通だと絶対通らない企画だったと思います。担当者のただならぬ熱意があってこそ実現できたんだと思います。日本中の PiL ファンをオラが勝手に代表して、ここでお礼を述べさせていただきます。どうもありがとうございました。8月14日にサマソニの会場からツイートしてたのだって、ちゃあんと知ってます。

ここで「あれっ?PiL って EMI/Virgin から独立して自前のレーベルを立ち上げたんじゃなかったっけ?なのに日本だけまた EMI からの発売なの?」と疑問を抱く人がいるかもしれません。ジョン・ライドンとレコード会社の対立は有名な話で、PiL スタート以来30数年間ずっと、ジョンはインタビューの度に必ずレコード会社の対応がいかにひどいかを話題にしてきました。2009年に PiL 再始動を計画したときもEMI/Virgin からは無視され、バター CM のお陰でやっとツアーに必要な人や会場、機材などを押さえる資金が調達できたわけですから。

約2年に渡るツアーでレコーディング資金を貯めながら、同時に移籍先を探してきたのですが、結果的に移籍金を出してくれるレコード会社は現れず、自分達で資金を拠出、EMI/Virgin との契約切れを待って自らのレーベル PiL Official を設立することになりました。おそらくはジョンだけでなく、他のメンバーも PiL に投資することに同意してくれたからこそ、元々は計画していなかったレーベルの設立が可能になったのだと思います。最終的には最も望ましい結果となりました。

晴れて PiL は EMI グループとは縁が切れ、自ら権利を管理して音源を制作、販売は各国の会社と個別に契約する形になりました。オフィシャルサイトにはその販売会社一覧が掲載されています。見てわかる通り、EMI グループの中で販売会社として残って残っているのは EMI Music Japan だけです。これも想像ですが、前述のような実績により「ジャパンの EMI はほかの国と違う」と PiL サイドに認められて、新たな契約に至ったのではないでしょうか。

ということで、PiL の国内盤は今までと同じ EMI Music Japan から発売されることになっています。面倒な契約交渉がギリギリまで続いたのでしょうから、国内発売が約1ヶ月遅れることには目をつぶりましょう。でも EMI の担当者にはまたひとつがんばっていただきたい。DVD 付きの限定盤、ぜひ国内でも発売していただきたい。現在のジョン・ライドンと PiL の姿をできるだけたくさんの人に見てもらえるようにすることが、PiL を担当した人間としての使命だと思うのですよ。何だったら日本独自に DVD だけ別売でもかまいません。

(2012/05/24追記) EMI Music Japan からも DVD 付き限定盤が発売されることになりました。邦題は「This Is PiL: 伝説をぶっとばせ」(笑)です。担当者の人、Well Done!

それからアナログ盤。現在 EMI Music Japan ではほとんどレコードを販売してないようですが、これもぜひ国内盤で販売していただきたい。ご存知ですよね、CD とレコードでは PiL のサウンド、特にベースの音が全然違うんです。「今、レコードを扱ってくれる販売店がほとんどなくて...」というのなら、直販という手もあります。アナログで最新の PiL を音を聴く機会を少しでも多く作って欲しいんです。よろしくお願いします!

「レコードなんて一部のマニアだけのもんで、そんな音にこだわってるわけじゃないし」なんて思ってるそこのきみ、いや全然違うんだよ、ホント。別にマニアじゃなくても「あれぇ?レコードの音って、ホントにこんなに CD と違うの?」ってくらい違います。特に PiL の場合、その差は歴然です。

嘘だと思ったら聴いてみるのが一番です。最近はレコードプレイヤーも安くなってるので、1万数千円で国産のちゃんとした製品が買えます。「This Is PiL」はアナログで聴きましょう。じゃないと絶対後悔します。

すべてが音楽なんだ。心と魂で感じ取ったことを伝えようとしている人間そのもの、それが音楽なんだ。だから音楽にはレコードという形こそふさわしい。

2012/04/25

PiL の新作 EP「One Drop」がついに出ました!

混沌が俺たちを生んだ
俺たちを変えることなど、誰もできない
誰もそのわけを説明できない
だがそれこそが
俺達が俺達たる所以(ゆえん)

年齢なんか関係ない
俺たちは皆ティーンエイジャーだ
俺たちは絶望から這い出して
注目の的となった
俺たちこそ
最後のチャンスだ

PiL 20年ぶりのニューアルバム「This Is PiL」に先行して、4曲入りの EP「One Drop」が4月21日にリリースされました。ただしこれは Record Store Day 向けの数量限定アナログ盤なので、国内で手に入れた人はまだ多くないようです。私自身もディスクユニオンの通販で予約したのですが、現時点でまだ「在庫手配中」となっていて発送すらされていません。20年も待ったのに、ここへ来てまだジラすのかよという感じですが、ひたすら待つしか仕方ありません。

この EP を CD の形でリリースする予定は今のところないようなのですが、イギリスやアメリカでは iTunes Store や Amazon MP3 のダウンロード販売が始まっています。iTunes Store では「One Drop」のプロモーション・ビデオも一緒に販売しています。おそらく日本でも近日中に販売が始まるはずです。

それでも、どうしても、一日も早く聴きたいという人は海外のサイトですが boomkat から購入することが可能です。ここからは MP3 だけでなく FLAC のデータも購入できます。私も我慢できなくてゆうべ買ってしまいました。でもでも、やっぱりアナログで聴きたい!

それからアルバム「This Is PiL」のほうですが、通常盤の CD、レコードのほかに CD + DVD の限定版が出るもようです。曲目から察するに、今月始めにロンドン Heaven でおこなわれたライヴの DVD みたいです。ただし日本の Amazon や Amazon.com には出てなくて、Amazon UK でだけ予約を受け付けています。オフィシャルサイトにはまだ何のアナウンスもなく確かなことは言えませんが、ひょっとしたらイギリス限定のリリースなのかもしれません。なおイギリスの DVD は PAL 方式なので、輸入盤の購入を考えている人は注意してください。

(2012/07/16 追記) UK 盤の DVD もリージョン・フリー NTSC で再生可能なものと判明しました。

あ、それから EP の中の1曲「Lollipop Opera」のラジオ・エディット・ヴァージョンは SoundCloud で聴けるようになっています

イギリスの歴史を紐解いてみれば、暴動と反乱は輝かしいイギリス文化の一部だとわかる。この伝統がこれからも続くことを望む。

(追記) 2ちゃんねるで指摘をいただき、冒頭の詩の誤訳を修正しました。あとこれを書いた直後に EMI Music Japan から「This Is PiL」の国内盤発売がアナウンスされました。めでたい!