2011/09/25

みんなのうた (Don't Ask Me - パブリック・イメージ・リミテッド)

最近の PiL のライブを見ていて、あれ?なんかあのおねえさんみたいだなあ、と思った人も少なくないはずです。そうなんです。ジョニーおじさんは「うたのおじさん」なんです。彼が生来持つ、その素質が明らかになった曲が1990年の「Don't Ask Me」です。単独シングルとして発表されたこの曲は、他の曲とはちょっと違ったコミカルな曲調で、ビデオも明らかに子供をターゲットとして意識しています。

もちろん子供相手だからといって、ジョニーおじさんは手を抜いたりしません。真剣勝負です。政治家だのリーダーだの、オトナが正しい答えを持ってるなんて考えるな、他人から答えが得られるなんて思うな、自分のアタマで考えろ!という曲です。音楽を使った情操教育というのは、かくあるべきだと思います。

シングル曲なのでベスト・アルバムに収録されています。今だと Plastic Box が4枚組で値段も安くてお得です。お子様をお持ちのみなさんはぜひ1セット購入し、子供と一緒に「どーんあすくみー、こざーい、どんのー!」と歌ってください。ロンドン下町なまりの英語も一緒にマスターできます。

もし川の水がなくなってしまったら、どうする?
じめんをほって水をさがしても、空には死の影がしのびよる
あきビンをたいせつにすればよかった
あきカンをちゃんとリサイクルすればよかった
プラスティックマンのいうことなんか、しんじるんじゃなかった

トイレットペーパーもない、森みたいにきえちゃった
ハチミツは好きかい?ハチがいなくてもハチミツができたらスゴいよな
じぶんのやることには、せきにんをもってくれよ
きみはおれのじんせいを、だいなしにしたんだ
せかいひとつの大きなケーキ、きみはじぶんの分だけ、おおきく切りすぎた

「いったいどうなってるんだ!?」みんなが、かなきりごえでさけぶ
おれにきかないでくれよ、知るもんか
「いったいどうなってるんだ!?」みんなが、かなきりごえでさけぶ
おれをせめないでくれよ、いったとおりだろ

しんぶんをみたり、ニュースをみたりするけれど
なにもりかいせず、かんがえないで、はきだすだけ
はいしゅつガスのコントロールなんて、いみあるんだろうか?
あかしおがやってくる、だれもさんせいしてないのに
ちきゅうおんだんかのせいで、あたまはもうろう
海をおおう、よごれたあぶらは、てんごくがせっぷくして流したせい
しょうらいのけいかくは、だれかがとくするためのもの
からだはおおきくなっても、あたまのなかは、あれはてたまま

せいひんは、たくさんのみりょくをつかって、ぶあつくほうそうします
まがいものをかくすには、150枚のほうそうしが、ひつようです
ちきゅうをほごするために、まるごとプラスチックでつつんでしまいましょう
きゅうきょくのパッケージのかんせいだ
おれは、しゅしょうとか、だいとうりょうが
ほんとうのことをいうのを、きいたことがありません

どろどろの水の中をおよがされて、しゃくねつの中で焼かれる
このてんきでふきとばされてきた、きみのぶんぴぶつを、おれはたべる
おれはこのすごく高い、やぐらの上にのぼらなくちゃならない
でもこのきょくげいが、せいこうするみこみはない
うちゅうじんも、たすけにこない
いったいどうしたらいいんだ!?

「いったいどうなってるんだ!?」みんなが、かなきりごえでさけぶ
おれにきかないでくれよ、知るもんか
「いったいどうなってるんだ!?」みんなが、かなきりごえでさけぶ
おれをせめないでくれよ、いったとおりだろ

ちきゅうと、お日さまと、お月さまにお別れだ

こどもをだますのなんて、かんたんさ

2011/09/23

PiL がツアーで新曲を披露しなかった理由

John Lydon a.k.a. Johnny Rotten by Joao Friezas
John Lydon a.k.a. Johnny Rotten, a photo by Joao Friezas on Flickr.

8月の日本でのコンサートを最後に今年のツアーを終了した PiL は、それまでツアーの合間に断続的におこなっていたレコーディングに復帰し、アルバム作成を完了したもようです。ジョン・ライドン(John Lydon)はトロント映画祭に行ったときのインタビューで「トータル6週間のレコーディングで12曲を録音した」と言ってました。ね、言ったでしょう。レコーディング直前に詩の10曲や20曲が燃えたところで、今のジョンと PiL にはそれをものともしない勢いがあるんですってば。

で、次の問題はどこのレコード会社と契約し、いつリリースされるかですが、オフィシャル・サイトのニュースによると「新しいスタジオ・アルバムが完成したが、リリースは来年」とのことです。

「うーん、年内のリリースはないのか、残念。レコード会社、まだ決まらないのかなあ。PiL くらいのネーム・バリューがあれば、いくらでも他のレコード会社からオファーがあると思うけどな。でなきゃさっさと自分のレーベルを立ち上げてリリースできるはずなのに、なぜそうしないんだろう?」って誰もが思いますよね。でも現実はそう簡単ではないみたいです。調べてみたら、去年おこなわれたジョンのインタビューでこんなのが見つかりました。

ツアーのセットリストには新曲が一曲もない。これはバンドがいまだ古いレコード会社との契約に縛られているためだ。
「(新曲を演奏することで)レコード会社から権利がどうこう訴えられるような状況にしたくないんだ。」

Punk rocker John Lydon has plenty of attitude to spread around

他のインタビューでは「新曲はやらないんですか?」という質問に対し「PiL は今までさんざん色んなところでパクられてきたからな。レコードを出すまでは演りたくないんだよ。」などとトボケていましたが、実はこういう事情があったんです。ヴァージン・レコードとの契約が継続しているため、移籍などによってヴァージンとの関係を絶ち切らない限り、勝手にレコードをリリースできない。もし新曲を発表すれば自動的にその権利をヴァージンに渡してしまうことになる、というのが真相みたいです。

ConcertLive から出ているところを見ると、古い曲を演奏したライブ CD のリリースについては契約に引っかからないみたいです。とりあえずファンとして力になれるのは、最新のライブ CD を買うことぐらいしかありません。「Live At The Isle Of Wight Festival 2011」、みんなで買いましょう。現時点での最高傑作です。CD の国内発売は遅れて10月になるそうですが、MP3 ダウンロード版は9月19日から販売が始まってます。余裕のある人は両方買っちゃってかまいません。

一方、ジョン以外のメンバーの動きですが、ルー・エドモンズ(Lu Edmonds)はレ・トリアボリーク(Les Triaboliques)としての活動を再開、ブルース・スミス(Bruce Smith)はポップ・グループ(The Pop Group)として ATP America の I'll Be Your Mirror への出演が決まっています。

Don't Be Mean - ザ・レインコーツ

The Raincoats by Jason Persse
The Raincoats, a photo by Jason Persse on Flickr.

ウェストボーン・グローブをあなたが歩いてるところを見かけた。手を上げていることに気づいた。空に向かって、うんと高く上げていた。でもそれはわたしに手を振っていたんじゃなくて、黒い大型のタクシーを停めるためだった。そしてあなたは素早く乗りこんで行ってしまった。

ねえ、わかってる?わたしは木なんかじゃないのよ。わたしの名前はBirchだけど、樺の木なんかじゃないの。なのにあなたはわたしを無視する。

それでもかまわないのだけど、やっぱりわたしは考えはじめてしまう。わたしたちが年を取って白髪頭になっても、きっとわたしのことを見て見ぬふりをするんだわ。きっとあの日みたいにふるまうのよ。

いつかある日、わたしたちは、それぞれ孫たちと一緒に公園のベンチに腰かけるの。そしたらあなたは「こっちにおいで!」って大きな声を出すんだわ。でも呼んでるのはわたしのことじゃなくて、孫のジミーかジェニーかジャックのこと。きっとわたしたちのどちらかは、心臓を悪くしてるわね。

「おじいちゃん、おじいちゃん!どうしたの?早く動物園へ行こうよ!」
「静かにしろ、ジミー!だまってわしの手を握って歩くんだ!」

それでもかまわないのだけど、やっぱりわたしは考えはじめてしまう。わたしたちが年を取って白髪頭になっても、きっとわたしのことを見て見ぬふりをするんだわ。きっとあの日みたいにふるまうのよ。

そんなのわたしの勝手な思い込みだって、きっとあなたは言うわね。妄想体質だとか何とか。でもあなたに会ってからもう1年以上たつのよ!もうこれ以上涙をかくせないの。

あなたは冷たくふるまって、去って行った。でもわたしは本当にあなたのことが大好きだったのよ!意地悪しないでよ!意地悪しないで!ねえ、わたしに意地悪しないでってば!

それでもかまわないのだけど、やっぱりわたしは考えはじめてしまう。わたしたちが年を取って白髪頭になっても、きっとわたしのことを見て見ぬふりをするんだわ。きっとあの日みたいにふるまうのよ。

さようなら、愛しい人。さようなら。

レインコーツ(The Raincoats)のおばちゃんたちは現在北米ツアーの真っ最中です。まあツアーと言っても7ヶ所だけなんですけどね。それでも1982年以来、スポットでのフェス出演などを除けば実に29年ぶりの北米ツアーです。あちこちのブログやニュースのライブ評で「すんばらしい!」という声が上がってます。

ライブで必ず演奏される「Don't Be Mean」は、1996年にリリースされた4枚目のアルバム「Looking in the Shadows」に収録されているんですが、けしからんことにこのアルバム廃盤なんですよ。ほかの3枚のアルバムは権利を取り戻して、自分たちのレーベル We ThRee からリリースしてるんですが、「Looking in the Shadows」だけは大手ゲフィン・レコードから出したことがアダとなってるのか、再発できないようです。ただし同じ曲の別テイクがEP「Extended Play」に収録されており、こちらは入手可能です。

この曲はジーナ・バーチ(Gina Birch)の作品で、彼女がリード・ヴォーカルを取っています。彼女が40歳の頃に作ったブライアン・フェリーばりのパラノイア・ラブ・ソングです。ジーナが50代半ばになった今もこの曲を大きな声で歌い、多くの人がそれに感動しているって事実、とても素晴らしいことだと思います。これこそパンクです。

2011/09/16

ジョン・ライドン、トロント映画祭に登場

Sons Of Norway by zaskem
Sons Of Norway, a photo by zaskem on Flickr.

先日紹介した映画「Sons of Norway」のプロモーションのため、ジョニーおじさんはトロント映画祭のプレミアショーに出席しました。いくつかのインタビューにも応じてます。カメオ出演しただけの映画にしてはずいぶんがんばるなと思ったのですが、出演や音楽提供だけでなく資金も一部提供し、エグゼクティブ・プロデューサーとしても名を連ねていたのでした。

映画のストーリーは Nikolaj Frobenius の自伝的小説をベースにしたもので、舞台は1978年、セックス・ピストルズが活躍していた時期のノルウェー、14歳の Nikolaj が主人公です。Tront.com のインタビュー記事ではこんなことを話しています。

Nikolaj に自分と共通するものを感じたんだ。パンク時代のあれこれじゃなく、おかしな点がさ。母親が出てくるところとか、いくつか俺の記憶を呼び起こすシーンがあるんだ。

それから父ちゃんが Nikolaj をヌーディスト・キャンプに連れてくシーン、俺がヒッピー世代に対して感じていたことをすっごくうまく表現してるよ。実に完璧にね。

映画を観てる間、すごく色んなことが頭の中をよぎった。ゆうべ他の観客と一緒に観たときは、ほかのみんなもそうなんだとわかってすごく感動したよ。こみ上げてくるものがあった。

映画への協力はすんなり決まったわけじゃなく、2009年暮れ、ちょうど PiL 再始動の頃、Nikolaj と監督の Jens Lien がストーカーまがいのしつこいアプローチを繰り返した末にジョンを説得したそうです。

あいつら、まるでイナゴの大群みたいだったんだよ。ギグには毎回付きまとって、ひっきりなしに電話がかかってきた。ほとんど嫌がらせだよ。だけどそれで興味を持ったよ。あいつらにとってはホントにホントに、そこまでして実現したいってことがあるってことだからさ。

話を聞いてみると、単に俺の名前を使いたいって話じゃなかった。映画のストーリーは純粋なもので、他の映画ではほとんど見られない現実の人間の視点で描かれていた。それも完璧に。つまりティーンエイジャーの悩み、増すばかりの苦痛、そして奇怪な行動をする両親とかさ。

それからこの記事「ジョニー・ロットンが皇室支持者に転向 (Johnny Rotten’s royal about-face)」なんてタイトルになってるんですが、言ってることはいつもと変わりありません。

彼女は魅力的だよ。俺は女王ばあちゃんが大好きだ。組織や体制に対する怒りと、特定の人間に対する怒りはまるで意味が違う。二つを混同すんなよ。

映画が日本で公開されるかどうかはまだわかりません。でも観たいな。次のビデオはまた別のインタビューですが、前に紹介したトレーラーよりもちょっとだけ長くジョンの出演シーンが観られます。でもやっぱり「ウンコだ!」としか言ってません。

2011/09/08

マガジンのニューアルバム「No Thyself」、間もなくリリース

Magazine : "No Thyself"

2009年に再結成を果たしたきもちわるいバンド、マガジン(Magazine)がレコーディング中という話は春に報じられていたのですが、ついにニューアルバム「No Thyself」が完成し10月下旬に発売されます。Wire-Sound のサイトで予約受付中です。国内盤 CD の発売は未定ですが、2009年のライブアルバム「Real Life and Thereafter」同様、Amazon や iTunes Storeで MP3 のダウンロード販売はされるんじゃないかと思います。

「Magic, Murder and the Weather (1981)」以来、実に30年ぶりです。ジャケットはご存知ルドン(Odilon Redon)が描いた一つ目の巨人、キュクロープス(サイクロプス)です。きもちわるいです。

今回のレコーディングのメンバーですが、ずっとマガジンできもちわるいベースを弾いていたバリー・アダムソン(Barry Adamson)は残念なことに昨年脱退し、代わってジョン "スタン" ホワイト(Jon "Stan" White)という人がベーシストとして参加しています。フェイスレス(Faithless)やグルーヴ・アルマダ(Groove Armada)のツアー・メンバーとして活躍していた人だそうです。「Holy Dotage」という曲が Sound Cloud にアップされていたので聴いてみると、けっこうきもちわるいベースを弾いてます。

11月にはイギリス10ヶ所でのきもちわるいツアーも予定されています。

2011/09/07

1988年8月エストニアでの PiL ライブ映像、期間限定公開

Estonia-8 by didkovskaya
Estonia-8, a photo by didkovskaya on Flickr.

(注: この記事に書かれている YLE でのライブ映像公開期間は2011年9月末で終了しましたが、その後 PiL 出演部分が YouTube にアップされました。この文章の最後に載せてあるビデオがそれです。)

1988年8月、当時はまだソ連の支配下にあったエストニアで初めて、西側のロックバンドを招いて Rock Summer Festival が開催されました。12万人が集まったこのフェスでPiL(Public Image Ltd.)は初日のヘッドラインを飾りました。そのドキュメンタリービデオがフィンランドのテレビ局 YLE のサイトで1ヶ月の期間限定で公開されています

PiL は61分あたりから登場します。「Public Image」と「Home」の演奏はちょん切られてるけど、「Rise」はほぼフルに収録されてます。今年撮影されたジョン・ライドン(John Lydon)のインタビューも収録されてます。アルバム「Happy?」期なので、若き日のルーやブルース・スミス(Bruce Smith)と共に今は亡きジョン・マッギーオ(John McGeoch)の勇姿も見られます。12万人はハンパないです。見渡す限り人がぎっしりいます。

当時、日本の音楽雑誌などで PiL はほとんど取り上げられなくなっていて、このフェスティバルについては片隅の小さなニュースとして載った程度だったのですが、ジョンをはじめ PiL のメンバーにとってはきわめて重要な経験だったようです。当時のインタビューで、ジョンは次のように話してます。

ステージに出てしばらくは興奮のあまり声が出なくて最初の2曲は大変な思いをしたよ。完全にアガってた。あんなの初めてだった。普段は一旦ステージに上がってしまえば平気なのにさ。

あそこ集まった連中は、俺たちがそこにいるってだけで死ぬほど愛してくれたんだ。本当にそれだけでさ。ものすごい驚きだったよ。俺はいつもブーイングを浴びてばかりでそれが当たり前だったからさ。セックス・ピストルズはブーイングを浴びずに演奏したことなんてないんだよ。俺が音楽を始めて最初の反応は「ブー!失せろ!クズ野郎!」だったからな。

これまでで最高の成果だよ。お偉いさんたちはこの10年ずっと俺をファシスト扱いしてきたが、普通の人たちはちゃんと俺のことを分かっていた。彼らは今まで俺のライブを観たことなかったし、もちろん俺と話をしたことなんてないんだぜ。彼らが唯一観ることができたのは、フィンランドのテレビで放送された、わずかな数の俺たちのビデオだけなのにさ。

今じゃビデオというものに対する考えが変わったよ。エストニアに行くまでは、ありきたりな退屈した連中が住んでて、誰でも自由にレコードを買えるところだと思ってたんだ。でもそうじゃなかった。彼らはテレビで「Rise」を観て(英語がよくわからないから)おかしな歌詞で一緒に歌うんだ。感動的だよ。しかもエストニアではそれは禁じられた行為だから、みんな人に知られないようにやっていたんだ。

(訳注: 当時のエストニアではもちろん PiL のビデオなんて放送していません。フィンランドの電波を違法に受信して観ていたわけです。)

PIL IN RUSSIA: HOLIDAYS IN ESTONIA

またルー・エドモンズ(Lu Edmonds)もこのときの様子を次のように語っています。

すごく不思議な会場だった。奇怪なサンゴのような形したコンクリート製のステージで、合唱隊とか5千人がステージに立ち、12万人を相手に演奏できるようなところだったんだ。だからステージ上の音はバカでかくて具合が悪くなるほどだった。聴衆は1万人が集まっていた。ソ連のフェスティバルで西側のロックバンドが演奏するのは俺たちが初めてだったんだ。

PiL のレコードを聴くことは、当時のソ連では許されていなかった。そのほかにもたくさんのレコードやバンドが禁止されていた。もちろんピストルズもダメだ。もし持っているところを見つかれば、牢屋にぶち込まれてしまうんだから。

Lu Edmonds interview

2011/09/03

ジョン・ライドン、ノルウェーの青春映画「Sons of Norway」に出演

Shit by danximage
Shit, a photo by danximage on Flickr.

9月8日から開催されるトロント国際映画祭にノルウェーの「Sons of Norway」という映画が出品されているんですが、この映画にはなんとジョン・ライドン(John Lydon)がカメオ出演していて、YouTube にもトレーラーがアップされています。

映画は Nikolaj Frobenius という人の自伝的小説 Teori og praksis(Theory or Practice) をベースにした話で、友達や家族のことで悩み多き思春期の少年がバンドを作って云々というありがちなものみたいですが、サウンドトラックにはセックス・ピストルズ(Sex Pistols)の「God Save The Queen」や「Pretty Vacant」が使われていて、ジョン・ライドンは本人役で出演しています。

ジョンが出演するのは1シーンだけみたいです。時間は夜、場所はお城みたいな建物の雪が積もったバルコニー、ジョンは主人公の少年の隣に立ち、彼に人生の重要なアドバイスをします。

ジョン「シット! ようするに排泄物だ。」

少年「ハイセツブツ?」

ジョン「そうだ、ウンコだ!」

何に関するアドバイスなのかまったくわかりませんが、健全な青少年に対するアドバイスとしてこれほど的確なものはありません。

撮影自体は昨年2月におこなわれたもので、撮影時の様子はノルウェーの放送局のサイトで見られます